T.V.not january のこと
この颱風が過ぎたら、もう夏のムードは消えてしまうかもしれない。そんなタイミングなので気づくのが遅すぎるのだけど、8/23にT.V.not januaryがBandcampで新曲をアップしていた。
T.V. not januaryは日本のアコースティック・バンド。牧歌的なメロディーに、死生観が漂うシュールな歌詞が冴え渡る。メンバー4人それぞれの調子っぱずれなボーカルがアンサンブルするオルタナティブ・サウンド。
この新曲はサックスでゲストミュージシャンのあだち麗三郎が参加。このアレンジがめちゃくちゃ夏っぽくて効いてる!去年のアルバム『ふつー』でも新境地っぽいバンドサウンドが聴けたけど、最近の曲は音の厚みが増していて、聴きごたえある感じ。
横田川咲さんのボーカルも聴けて心地いい。やっぱり咲さんのボーカルがあるとすごくうれしい。"はじけるメロジー"とか、YouTubeのPVが非公開になってて、何かあったのかなとか思ってたけれど、とりあえず元気そうで何よりなのでした。
それより!
"八月の水"のイラストは漫画家・奥田亜紀子さんによるもの。
これはファンには嬉しい。
自分がT.V. not januaryを初めて知ったのも、2011年にアフタヌーンに載った読み切り"心臓"っていう短編がもとで……。漫画自体すごく面白いんだけど、後書きにインスピレーションの元となったT.V. not januaryの同名の曲が紹介されていて、YouTubeで検索してバンドを知ったのだ。
時を同じくして2011年、T.V. not januaryは1stアルバムをROSE RECORDSからリリース。これに"心臓"も収録。極めてアコースティックで、やさしい歌ばかりです。大オススメです。
当時、自分は高校生だったのでライブ行けなかったんだけど。それからずっと聴き続けて、『ヤンキー発電所』をリリースするタイミングで、何回か下北沢あたりでやったライブには行った。小さな帽子屋さんの中で、茶会のノリで来たようなお婆さんたちがいたライブも最高だった。
あとこれも下北沢だった気がするけど、地下でライブしてたときに横田川夫妻の赤ちゃんも参加してて、一緒にタイコ叩いてたのも最高だった。
それから自分も会社員として働き出して、だんだん「うた」でしんみりするスタイルもちょっと変わったりして。それでもふと思い出して聴きたくなる音楽。
何よりファーストアルバムから10年以上経っても、コンスタントに新譜を出してくれているのが嬉しい。
応援してます。