アイスクリーム届けるつもりさ

 

早く家に帰ってきたのに、10時くらいに寝落ちして5時ごろ起きる。

よく眠れるように、毎晩ぬるめの湯をバスタブに張って、雑誌をビショビショに濡らしながら半身浴をしている。そのおかげで早く眠れるようになってきたみたいだ、、、まるで年寄りだ。

散歩する。神戸で買った高級感のある便所サンダルみたいなのを履いて、明朝、まだ寝ぼけまなこの街へ。ビジネスホテルの清掃員の歩みと同じ速度で駅の近くまで行って、24時間営業の、ファストフードの納豆定食を食べる。

"街角"が好きなのは、いろんな偶然が生まれそうだから。食パンくわえた女子高生とぶつかる、、、とかいうんじゃなくて。

道に合わせて家を建てるのか、家に合わせて道を敷くのかわからないけど、道が突き当たって曲がると見えなくなり、そこに家の半身が不安定に見えている、そういう景色は意外と見ていて飽きない。それに実際にその角に入っていって、曲がっていくとどういう光景になるのか、他愛もない期待感がある。

家に帰ってきて、コーヒーをドリップして日記を書く時間さえあるのだ。ゴミ出しにも間に合う。

こう優雅な時間を持てるのは、最近仕事が空き気味なおかげだ。

でも穏やかであるというのは何も起きないということでもある。人生と同じレベルで、悲しみとか苦悩がツキモノだとしても、何も波風が立たない人生よりはカオスや浮き沈みの船に乗っているほうが楽しいよね、とセカンド自分がつぶやいている。

 

カセットプレーヤーを買った。

CDすら開けずもっぱらストリーミング配信で聴くようになったこのごろ。わざわざ面倒なアナログ再生を始めた理由は、手に取ったり目に見えるものが恋しくなったからかもしれない。

テープを聴くのは幼稚園児以来か。あの頃はカーオーディオもテープだった。ツタヤで借りたテープを、自宅のカセットデッキでダビングしていた。ダビング自体がアナログな直接録音だから、空間的なノイズがそのまま記録される。。。Whiteberryの「夏祭り」がうるさくて停止したら、いま録音してたのにまたやり直しだ、と母親に文句を言われたのを覚えている。

だから俺にとってはCDがもはやブラックボックスだったのだ。盤面にキズがついても一応聴けたりするし。あの虹色に輝く円盤からどうやって音楽が編み出されているのか、今でもいまいち理解してない。

中目黒の大きなカセットテープ屋さんで、3つテープを買った。それについては今度紹介しよう。

久しぶりにテープを聞いて思ったのは、意外と音圧が高くていろんな音が聞こえること、低音がしっかり出ること。逆に高音がカットされがちになるため、印象として温かみのある音色に聞こえる。

ただこれは、モノラルスピーカーのプレーヤーを使っていることも一因かもしれない。

ふだん、イヤホンで分かれた音を両耳で聴き取り、頭の中で繋ぎ直している自分に、モノラルスピーカーの音は優しく寄り添ってくれている、、、、のかもしれない、とセカンド自分がつぶやいている。

 

「鉄は熱いうちに打て」とかいうより「アイスクリームは溶けないうちに届けろ」と思うほうが頑張れる。